感想文 坂道のアポロン
マンガ全9巻 小玉ユキ先生
このマンガを知ったのは、嫁さんと伊勢神宮に行った時、スーパー銭湯みたいな温泉で
マンガがたくさん置いてあるところで、オススメの1位に置いてあった
それだけで読むことは少ないのだけど、2位と3位がおれの大好きなマンガだった
ひとつはヴィンランドサガだったような、、、
おもしろいけど、こういうところで推すマンガってワンピースとかなんじゃねえのかと思ったし、世間一般で面白いマンガには食い込まないけど大好きなマンガが同じように推されているのを見て、この作品を全く知らないとこも気になったのだ
読んで良かった
ホントにおもしろい
泣いた
この先生の短編集は読んでみたくなった
60’sとは書いていたけども、自分の生きた時代ではないその時代
ジャズは特別なものだったんだなあといつも思う
というのも、実際その曲を聴いても、このマンガから感じる熱量は感じられないのだ
やはり名曲だし、聴いてみると知ってる曲であったり、すごく良い曲なんだけど、このマンガから感じるような熱量は感じない
こういうのは他のジャズを題材にしているマンガでも感じることはあるのだけど
おれの音楽の嗜好の問題だけではなくて、この音楽に触れた時のその人自身の時代や空気や気持ちや境遇や全てを含んだものがあるのだと思う
というのは前から思っていたので、今回は別の観点から考えてみた
どうしたって、おれが聞くのはデジタル版なのだけど、、、デジタル版というと語弊があるな、流通版レコーディング版な訳だけど、こういうジャズとかってどの盤の名演とか言ったりするし、流通盤になっていないアナログだけの名演とかもあるんだろうな
そっちの熱さは凄そう
やっぱりロックとかでもライブ盤は熱いし
そういうとこもあるんだろうな
もうひとつは、今よりも不自由な分、自由に演奏をしていたのかもしれないと思った
このマンガじゃないけど、管楽器パートをピアノでアレンジして弾くとか、この曲にこういうリズムを入れてみるとか、そういう事が自由にできたのかなーと
今どき、楽器はなんでも買える時代だし、始めるハードルも低い
この曲のトランペット吹きたい!!
とか思えば買ってみて吹けば良い、楽器屋さんなんて田舎の大分でさえ1時間も走ればだいたい着くし
そうではなかった時代に、この曲をやりたいけど、ピアノしかいないって時には自分で弾いちゃえってなるのは自然なことだろう
自分でも多少なりとも楽器をやっていたのでわかるけど、楽器で会話ってできるもので、難しい分、分かり合えたり同じ気持ちになった時は嬉しさもひときわだ
だからこのマンガのセッションがとてもとても楽しそうで熱いところを読んで
その気持ちのままで流通盤を聴いてもあれ??みたいになってしまうのもさもありなん
さて、実際このマンガの感想は面白かったしかない
ホントに面白かったし、それ以外いう事ないし
おもしろい作品を読んで思うのは、感情移入をしていくうちに、色んなことを思い出すし、自分にとっての薫や、千や、りっちゃんは誰なんだろうと思ったりする、と言うか自分にとってのその人を思い出す
そういう作品はホントにいい作品だと思う
おもしろかったなー買って良かった